my LIFE as HERMIT


「チベットだけよ」「あんたも好きねェ」変(ブータン・ネパール その7最終話)」

(文中1ネパール・ルピー=1.5円)

 

ネパール:カトマンズ〜帰路

 

さて続いてはクマリのいるダルバール(旧王宮)広場。クマリって何ぞや? クマリとは釈迦の末裔と言われるネパールのバラモン・Syaka家一族の初潮前の女子から選出される生き神様。もうバラモンって言ってるところから既に仏教じゃないような気がするしなんで初潮前の女子? 仏典にそういうのなんか書いてんの? そもそも仏教で生き神ってどうゆうことよ? などと突っ込みどころは無限にあるが「そういうもの」であるのだから仕方がない。選出された後、初潮来るまでここにある「クマリの館」で家族とともに生活する。金払うと顔見せてくれるが写真撮影厳禁(でも絵はがきは売っている)。まあ一種の芸能人みたいなものであろうか。

 

俺は別に金払ってまでクマリ様見たいと思わなかったが、ガイドが「今欧米の集団旅行の客いますから、クマリ顔見せてくれるかもしれませんよ」と言うので、まあそこまで言うなら見ようではないか。ねこぢるネパール編によると「冷たい美少女系」であるらしい。ニコリともせずホントにチラッとしか顔見せないという。ちょっと期待。

 

軒下のハトなどを見つつ、欧米集団旅行客に交じり、クマリの館中庭にてクマリ様を待つ。

待つこと10分ほどで、

 

欧米旅行客A「おお、クマリ様だ! クマリ様がお姿をお表しになられたぞ!」

そこにいた全員「おお・・・・・・(静まる)」

 

三階の三つの窓の中央からクマリ様のお姿が拝見できます

 

長官「なんか・・・・初潮前すぎない?」

俺「うん・・クマリ様4歳か5歳くらいだよなあ・・・これはさすがに子供すぎて・・・」

長官「ここの中でずっとこれから何年も暮らすの? これって幼児虐待じゃない?」

俺「だねえ。それにクマリ様になるには牛の生首と暗い部屋に閉じこめられたりとかするらしいし・・ユニセフは何も言わんのかなあ、これ」

 

結局、チラどころか窓から全身を一分くらい見せておられたクマリ様であった。イメージ的にはカレーのCMに出てた頃の安達祐実をさらに若くしたものにインド風の服やメイクやアクセサリーをつけた感じ。愛嬌ふりまくまではしないがモノゴシがなんか子役っぽい。子役って嫌いなんだよな・・ねこぢるのクマリ様はとっくに卒業した模様。一緒にいた日本人バックパッカーの兄ちゃんは満足したらしい。

 

幼児虐待の現場を目撃し、心にイヤなものを残しつつ広場に戻る。でも考えてみりゃ俺も4歳5歳の頃あピアノとか無理矢理練習させられて発表会に出されたりしてたし、世の中そんなもんか。子供のウチはそれが虐待かどうかなんてわからんしね。大人になってからそのスキルが役にたつかもしれんし。日本にも子役歌舞伎とかあるし。あ、思い出した。なんかのテレビで、北朝鮮のなんかの祭典で5歳くらいの男の子が難しそうなクラシック(ではない、たぶん北朝鮮のオリジナル)をピアノでひいている映像があって、ゲストが「これだけうまくなるまでに練習させられてかわいそう」みたいなことを言っていたが、5歳であの程度弾けるのはピアノ界では普通。つか俺の方が上手かったと思うぞ。と、わけのわからないライバル意識が頭をもたげる。でもまあそれがその後の俺に根拠不明の自信を持たせることになったのかもしれないワケだし、やっぱ子供の時無理矢理でも芸しこんどくのはいいことかもね(←さっきと言ってること違う)。ただしその芸で食ってくのはかなりツラいらしいけど。と、ハネケンが言ってた。

 

余った写真コーナー 昨日の昼飯ギャコック うまいぞっ

 

本日の日程全て終了。ホテルでガイドと別れて以後フリータイム。つかれたからフロはいって酒のんでMTVでもみてダラダラするか・・

長官「ククリは?」

俺「え・・今見たじゃん」

長官「ククリナイフ(ネパールのアーミーナイフ。禍々しく内側に湾曲しており殺傷力抜群)は?」

俺「あ、ナイフね・・明日でいいじゃん別に(今回ネパール経由にしたのはククリを購入するという目的もあった)」

長官「明日ゼネストってガイドさん行ってたっしょ。今から買いにいこうよ」

俺「え゛〜明日ゼネストなんてないって〜」

長官「そんなこと言ってまたuく粍タ檬ソcは◇仭(←よく聞き取れない)

俺「ああわかったわかった 行きましょう」

 

もう日も暮れそうで、ナイフ屋もしまるしそもそも治安が微妙なので、ロビーからタクシーをひろってタメル広場のククリナイフ屋に向かうこととする。インド圏でタクシーあんま乗りたくないんだけどね・・乗る前に運転手に100ルピー渡して「これでタメル広場まで行ってくれ」と言う。運転手(坊主頭にヒゲで麿赤児風凶悪顔)「OK」。

ホテルの門ぬけて10センチくらい進むと、いきなりタクシーの助手席に知らぬインド人が乗り込んでくる。

 

俺「あ゛あ゛あ゛やっぱりいいい〜!!! だからインド圏のタクシーには乗りたくないんだよ〜」

運転手「ノープロブレム。マイフレンドね」

長官「友達だって」

俺「まあ友達だろうさ。さあ宝石屋かカーペット屋かサリー屋かどこにつれてってくれるんだ?」

運転手「♪(日本語で)サヨ〜ナ〜ラ〜サヨナ〜ラ〜」

俺「(なぜそんな歌を今ここで歌う・・・)」

 

・・・・・

 

謎のインド人「あ、じゃ俺ここでいいわ(たぶんネパール語)」

運転手「おう、じゃーまたな(同)」

長官「あれ、降りたよ」

運転手「ハイ、タメル広場。ここでいいか?」

俺「あ・・ホントだタメル広場だ。土産物屋につれてかれるんじゃないのか。じゃあさっきの歌は・・?」

運転手「日本語の歓迎の歌ね〜。あ、サヨナラはgoodbyeか。♪コンニチワ〜コンニチワ〜」

 

どっと疲れる。

 

俺「さて、ここからが難関です。インド圏の店ってのはどこに何があるかわからなく・・」

長官「あ、さっそくここに『ククリナイフ専門店』あったよ」

俺「・・・まあ店くらいシロートでも見つけられるさ。問題はここから。インドでは値段なんてあってないようなもんでどれだけボッタくられるか・・」

長官「あれ、全部に定価札ついてあるじゃん。一本500ルピーくらい。安いんじゃない?」

俺「・・・・・・・・問題は質だ。こんなすぐわかるような店にあるようなククリナイフなんざ」

長官「『ネパール軍正式採用ナイフ 鑑定書付』だって」

俺「・・・・・・・・・・・・・・・・・いや

 

たいへん上等なククリナイフを俺と長官の2本分購入。装飾入りの高めの買ったがそれでも2本で2000ルピーくらい。店主がていねいに箱につつんでくれる。

俺「いや、これがまたいつのまにかニセモノとすりかえられたりとか・・ブツブツ」

もちろんそんなことはなくちゃんと日本までもってこれました。預け荷物にすれば刃渡り30センチまで大丈夫だとロイヤル・ネパール航空の話。ただし国内線のホウで断られる可能性あるがそれは宅急便でもなんでも。ただし刃渡り30センチだと所持してるだけで日本の銃刀法に触れる危険あり。

 

ククリ+1 (全種)短剣
D11 隔194 Lv20〜 戦シ暗狩忍

 

その後ホテルで本日の打ち上げ。めんどいのでホテル内レストランにはいり、長官は今日のおすすめ「牛ステーキ」(ネパールではいいらしい)。俺はいちおうベジタリアン道を通し「カッテージチーズの串焼き」を注文する。チーズでけえ。ひょっとして牛ステーキよりカロリー高いような気もするが完食。酒ももんだいなく飲める。部屋帰ってMTVみながら寝る。

 

 

翌日。朝なんとなくホテル内がさわがしい。

ロビーに張り紙がしてある。

 

CAUTION  (英文)ネパール全土におきまして本日午前9時より無期限のゼネラルストライキに突入いたしました。当ホテルにおきましてもチェックアウト以外の業務は停止いたします」

 

長官「ほらあ」

俺「ああ・・ところで帰国今日の夜だけどね・・まあなんとかなるか」

 

ホテル前の土産物屋街も軒並み休み

 

外に出てみると店のシャッターは全部おりており、タクシーはナンパーをはずした白タクばかり。リキシャ大活躍。車がいなくてすがすがしいので歩いてタメルまで散歩にいく。

 

長官「ホラホラホラきのうのククリ屋も閉まってる〜」

俺「あ〜エライエライ」

 

空いてる店もチラホラある。タイ料理の店で昼メシ。ソムタムとか魚のナントカとか食う。サンミゲルビールうまし。

その後CD屋にはいり「ネパールていちばん有名なインドポップスを10枚ほどくれ」と言う。店員間でちょっとした熱い会議となり、

 

DALER MEHNDI

ARYANS

JAGJIT SINGH

JAAN QURBAN

 

などの有名ドコロを包んでもらう。10枚で1500ルピーくらい。帰国してからiPODにおとしてみたところ、コピーはこのうち2枚くらい。あとはいちおう全部オリジナルで、インターネットから曲名・プレイヤー情報落せた。「ボンベイ・バイキングはあるか」と聞いたところ「ウチにはそんな最新のポップスはない」と言われた。最新のはやっぱインドいかないとダメらしい。

 

タメル書店も開いてたのではいってみる。日本語の本多し(マンガはない)。なぜか宮崎学が多いなあ。文庫本は一冊500ルピー均一。ククリ一本と同じ値段かよ。ただし読み終わった後に返すと半額でひきとってもらえる。蔵前仁一の旅モノ(まあこの人は旅モノしかないんだが)を2冊購入する。店員に「ヨンデ、カエシテ、ハンガク」と日本語で言われる。

 

ジキコにつきまとわれている欧米人旅行者発見。「ダンナ、どうせ金くれるならこれっぽっちじゃなくてもっと下さいよ」みたいな感じか。やっぱ金あげちゃいけないんかな。時と場合でいいかな。ネパールルピーは再両替が3割くらいしかできないので結局余ったし。余らすくらいなら全部ジキコにくれてやりましょう。

 

謎のピンク装束軍団

 

タミルをブラブラ歩いていると何やらミョーな歌が聞こえてくる。坊さんの読経かな? でも地元の人がみんな集まってボウゼンと見てるぞ。んん・・打楽器とマイクと小型アンプ持ったピンク装束軍団が何やら歌いながら練り歩いている。でもコイツら顔立ちどうみても欧米系・・ネパールって新興宗教集まってくんのか? ホテルへの帰り道がぐうぜんそのピンク装束軍団の進行方向と一緒だったので、一緒に帰る。カメラむけるとニラまれた。こいつら何? 誰か知ってる人いない? 歌のメロディーは「君の瞳は100万ボルト」をハーモニーにしたかんじ。「♪君の瞳は100万ボルト 地上におりた最後の天使」の部分を永遠にくり返す(歌詞はたぶん英語)。

 

「見てんじゃねーよ!」

 

さて。

そろそろ日本へ帰国しなければいけない時間なのですが。

ゼネラルストライキはまだいぜん続行中でありんす。

 

とりあえずは空港に行こう、ということで旅行社が急遽空港までの送迎車を出してくれることになった。ポカラ帰りだという60くらいの夫婦と相乗り。定年後の道楽かな。しかしポカラなんて、そのダンナは行きたかったのかもしれないけど、無理矢理同行されるヨメにとってはいい迷惑

 

って、俺もかああああ!?(迷惑じゃないよね?)

 

さて、空港到着。とうぜんのように封鎖中。軍ががんばって空港内に誰も入れさせません。どーすんだ。

一時間ほど空港前で待つ。

しばらくして上からの指示があったらしく「入ってよろしい」と言われる。全員ではなく2.3人ずつ。この時点で飛行機出発2時間前くらい。横はいりしようとしている中国人をディフェンスしながらチェックインカウンターに並んでると、となりのネパール人が話しかけてくる。

ネパール人「中国人は並ばないね〜」

俺「話には聞いてたけど、ホントですねえ。お嫌いですか?」

ネパール人「あんまりね。それよりチェックインできそうでよかったね〜」

俺「搭乗できないこともあるんですか?」

ネパール人「ネパール航空いつもオーバーブッキングだから、遅れた人は乗れないよ」

うーんまだ空港の外にイパーイ人がいるような気がするんだけど気のせいでしょう、たぶん。

 

なんだかんだで無事離陸。今回も予定通り帰国できました。

ジェット機の赤いランプがあなたの夢に溶け込んでいきますように・・・

おわり

 

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