…見ましタネ。私の私生活ヲ見るトハ…許セン…見なかッタ事にシテクダさイ。 |
98' 3/7(土) どこで何をどう間違ったのか、職場でインド料理講習会なるものが開かレタ。インド料理といえば学生の時カラ、スパイスを調合してカレーを作っていた俺。まさに俺の為に開かれタに違いナイ。講師ハ、隣町にあるインド料理屋・クリシュナのシェフ、バラさん(仮名)。あまりにも良く行くので、バラさんと俺はもう顔ナジミでアル。バラさんはインド大使館の料理長をしてた事もあるハイカースト(本人にそう言うと嫌ガル。今どきインドでカーストとか言ってるのは田舎者なんだソウダ)な人。何でこんな極寒の亜空間に店を開いたノカは、俺の為なんだろうなと納得シテイルガ。 講習会は、ダイタイ40人位集まっタ。マアこの中デ崇高なるインド料理の真髄ヲ会得出来るノハ俺クライダロウガ。会場でバラさんと会うと「あれ、こないなとこで、どないしたんですか」と言われる。そー言えば俺が何者か知らなかったんダヨナ、バラさん。彼が関西弁なのは、最初に日本に住んでたノガ大阪だったカララシイ。どーデモイイガ、俺の回りニハ関西出身の奴が異常に多イ。別に俺は関西に住んでいた事は無いのダガ。波長が合うノカ。 彼はテレビとかにもインド料理の講師とシテいろいろ出演シテイタらしく(その殆どが関西ローカルなので観た事はナイガ)、また日本の料理学校の講師もシテイルという。喋りが上手く、料理の説明とかも聞いていて飽きナイ…はっ! これはまたもや大阪マジック! 我が職場マデその影響ヲ受けるトハ! 相変わらず大阪恐るベシ。 講習が始マル。今日のメニューは「チキンと大根のカレー」。インドに大根なんて有るのか。「有る」とバラさん。大根って英語で何て言うんダ。英和引くと…Japanease radish。ラディッシュか! まあ言われればそんな気もスルが…何かフに落ちナイ。しかもカレーにスルとは… 「野菜はこうやって炒めますー」(やや上がり調子)。サモサ(ギョーザみたいなの)の具を炒めるバラさん。「これはウチから出来合いを持ってきたもんやから、暖まればいいんや」と、手でちょっと具をつまんで暖まり具合を確かめてみる。つまんだ具は最初は捨てていたが、3回目くらいにつまんだ具をもう一度フライパンに戻すのをデス様は見逃さない! 講習会の中の10人くらいも気付いていたようだ。マア、昔俺がラーメン屋でバイトしていた時、客の残したスープをストックのスープに入れていた事に比べレバ、何てコトはナイガ。 スパイスを炒める。最近の若い者はコリアンダーもフェンネルもターメリックもローリエもカルダモンもガラムマサラも知らないラシイ。別に若い者って事はナイカ。ところで、さっきから作る量が気になっテルのダガ、どう少なく見ても200人前ハ有る。40人しか居ないノニ、誰が食うノカ。ここを高砂部屋かドコかと間違ってイルのデハないノカ。 米を炊く。本当はカレーにはナンが一番合うのだが、タンドール(インドの釜)がないのでサフランライスにする。此処が料理長の腕の見せ所。「固め、軟らかめ、皆さんのお好みに合わせますー」。しかし、彼には大きな誤りがあった。ウチで用意した電気釜は超旧式で、炊き込み御飯の類いは上手く炊けないのデアル。で、炊けて見たらいきなりモッコ飯。青ざめるバラさん。シカシ俺ニハこうイウ時のトッテオキの秘策がアル! 旧式の電気釜の類いは、ある程度過熱装置の温度が上がったら自動的にスイッチが「保温」に成るヨウにナッテイル。だから、指でスイッチを押さえ続けテ無理矢理「炊飯」の状態にシテオケバ、炊けて無い米も炊けるノデアル! 何と言う生活の知恵! 但しこの場合、ブレーカーのスイッチを押さえとく人も必要デアルガ。(良い子は決して真似してはいけません)バラさんが心配シテイタのは、これデ病院全体の電源が切れタラ、緊急手術ヤッテル奴とかドーナルのカ。御心配ナク。チャント非常用の電源とイウノガアリマス。しかしカレーの為に非常用電源使うようになるのも問題か。イヤ、今はカレーの事が最優先ダ! 辛さを聞かれる。俺は当然「思いっきり辛くして下さい」反対意見も有ったガ、俺の意見が優先されタ。用意された唐辛子が全部使用された。昔、学生の時、ジャズ研の仲間と後輩20人で、辛い冷麺で有名な焼肉屋に入って「冷麺激辛20人前下さい」と言った事が有る。スルト、何かその店長のプライドを刺激されたラシク、普段の「激辛」の10倍くらい辛い冷麺が20人前出て来た。俺は全然平気で全部食ったガ、吐いた唐辛子が気管に引っ掛かって死ぬ直前だった奴一名、下痢、腹痛、胃痛等の症状を訴える者、翌日に肛門部の痛みを訴える者などが多数出て、非常に愉快だった事を思い出シタ。その時全部食ったのは俺ともう一人ダケだった。そのもう一人の奴は「ジャズ研で俺と同じ位後輩に(凶暴な事で)恐れられていた奴」。この事ヨリ、辛さの耐性と凶暴性の相関関係が類推サレル。 何とか出来上がル。予想通り「辛過ぎるよ」という軟弱者続出。シカシ調査の結果、男性ヨリ女性の方が辛さの耐性が有るヨウダ。最近の男子は軟弱デアル! 食事中、「インドの事で何か質問ありませんかー、何でも答えますよー」とバラさん。誰も何も言わないので、バラさんが俺に振る。オトナシク食わせてくれよ。まあこの中で顔見知りは俺だけだったから仕方ナイと思って、イロイロ質問スル。面白かったのは、結婚の話。これは俺もちょっと知ってたのだが、インドでは結婚する時、嫁さん側の実家が旦那の家に、旦那のカーストに比例した(やっぱりカーストあるんじゃねーかよ、バラさん)金銭とか車とかを納める風習がアル。ダカラ、女の子ばっかりの家は財産がフットブそうダ。で、旦那の実家が悪い奴だったりするト、結婚シタ嫁さんを片っ端からタンドールに放り込んで灰にしてしまい、次から次へとどんどん結婚して金を儲けるんダト。さすがインド、悪人のスケールもデカイ。 バラさんとこは男一人女一人だから、トントンだという。女の子は、20歳くらいだけど、お見合い20回以上したんだと。インドでは恋愛結婚はほとんどなくて、全部親が相手を見つけるらしい。でも離婚は殆どないラシイ。まあ世間のシガラミというのも有るダロウガ、自由恋愛の国の離婚率を思うと、やっぱり恋愛ってノハ当てにナラナイノかもナ。一応俺の所は恋愛結婚ダが。 予想通り、カレー100人分以上余る。勿体無いノデ、みんなで家に持ち帰るコトトする。俺は10人分くらい持ち帰っタ。病院中にカレーの匂いが充満シテイル。珍しい病院ダ。 |