my LIFE as HERMIT


「チベットだけよ」「あんたも好きねェ」変(ブータン・ネパール その4)」

(文中1ニュルタム=2.5円)

 

ブータン:パロ ツェチュ

 

バーン

 

さて、今日はパロの祭・ツェチュ。ブータンの祭って何だ。前知識ぜんぜんナシ。そもそも日本にいても祭と言われてもピンとこないねえ。夏祭りと言われても夜店見るくらいしか思いつかん。神輿とかもあったようだが参加したいとも思わなかったし。一部の人が盛り上がってるなあ、くらいの印象しか受けん。あとアレか、夏祭りと言えばヒ素カレーか。しかし祭でカレー出すというのも何か違うような気がする。あ、話はどんどんソレていくが、そもそもヒ素って急性中毒で死ぬことってあるんだっけ。毒物(少量で致死に至る物質)指定はなかったような。そんなんで致死量まで入れたらそうとう味変わるような気が。つかフツー吐くんじゃねーのか。始皇帝が死んだのも慢性中毒だったような。森永ヒ素ミルク事件も死んだのは乳児だしなあ。

 

まずはホテルの部屋でゴとキラを着付け。ホテルの着付け部隊が部屋まできてくれる。和服みたいに腰の部分ではなく腹で締めるのでオビが苦しい。キラのほうはどうかと聞くと、長官曰く「和服より全然マシ」。

 

着付け終了し、祭の会場であるパロ・ゾンに車で向かう。駐車場はもうけっこういっぱい。他の外国人ツアー 客もちらほら見られる。やはりゴとキラ着用。西洋人にはやっぱ和服系は似合わない。

 

会場に続く道

 

城塞を兼ねているので、掘を橋でわたる。小学校高学年っぽそうな子供にミサンガ(ブータンでは何か別の言い方があるのかもしらんが)を一本5ニュルタムで買わされる。まあインドとかのようにしつこい感じじゃなく、あくまで子供の小遣い稼ぎみたいな感じ。でもたぶん高校生くらいではないかと。ブータン人はみんな日本人より年齢若く見える。ホテルマンとか高校生にしか見えなかったがたぶん30くらいだろーし、ティンプーのタバコ屋の不良中学生もたぶん20歳超えてんだろーな。ちなみにこの右側のガイド氏は30歳であるそうな。

 

さて、会場内にはいると・・・スゲー人。そして縁日縁日縁日。色取りは日本に比べてやや地味だがこのノリはまさしく夏祭りのソレ。金魚すくいは殺生になるのでないが、ワタアメ屋・ヤキソバ屋・射撃・クジ屋・オモチャ屋など、ひとそろいの屋台はある。あ、タコヤキ屋とアメリカンドッグ屋とヨーヨー屋がないか。どの子供も興奮しまくっている。

 

ワタアメ屋台 袋のマンガプリントはナシ

 

こういった祭の縁日・いわゆる高市(たかまち)って、日本(とブータン)以外ではあまり聞かないんだが、中国韓国にはないんかな? あとブータンにもテキ屋とかいるんかなあ。このくらいの規模になると、屋台の場所決めとかの仕切りが必要になってくるはずだから、いそうな気が。ツェチュは一ヶ月に一・二回ブータン国内のどっかでやってるから、巡業みたいな感じかね。

 

縁日は好きなのでじっくり見る。人だかりを覗いてみると、子供用のルーレット屋台がある。子供用に、目がどうぶつの絵。しかししょせん子供向けでしょ、どーせ当たっても景品をくれるとかそういうような・・・・おおお、マジ鉄火場だ。なんて素晴らしい教育なんだ! バクチ教育ってマジで必要だと思う。人生の節目節目ってな結局バクチだかんね。どっちの目に張るのがより割がいいのか、勝った時・負けた時にどう対処するか、インチキを見つけたときにそのインチキをどう利用するか、など。

子供ん時だったら絶対参加するんだが、大人なので「見」だけする。子供の5ニュルタムと大人の5ニュルタムは意味合いが違うんで。そもそも子供の遊びに大人がはいるのはルール違反でしょう。この分だとどっかに大人用のヤツもあるんだろうが、ニュルタムで勝っても再両替できないんで意味ないなあ。

 

張った張った

 

さて、屋台の並びをズズーと奥にいくと、祭りのメイン会場に。ステージ上では踊りwith生バンド。観客動員数は盛り上がった時のライジングサンのサブステージくらい。でも今やってる出し物はまだメインじゃないんだよな。メインは明日なんだが、残念ながら明日はドゥルク・エアにてカトマンズに出発の日。ま、こういうのはメインの出し物より縁日が面白いんであって。

 

この右手側にも人がイパーイ

 

ステージ下の屋台は政府直轄の屋台で、ブータン名物の切手・絵はがきを売っている。なんか図鑑とかで見たソノシート切手とかもあったが、売り物ではないような。買っても高そう。俺は切手マニアではないのでフツーの、アポロが月に行った時記念のブータン絵はがきを買う。やっぱブータンと言えばアポロだもんね??? ちなみに、この絵はがきブータンから何人かに出したんだが、全部行方不明になった模様。

 

日本で出せばよかったか

 

さて、そろそろランチタイム。本堂の前に広場があり、家族連れはここで弁当を食べる。犬がうろうろしているが、家族の弁当を勝手に食うようなことはしない模様。よく見ると、たまに人間が米をうしろに投げたりして、それを犬が食ってる。犬にエサあげてんのかな〜と思ったが、あとからガイドブック読むと、ブータンの人は米を一口サイズに握りながら食べるらしく、最初のひと握りで手を「キレイにして」、その一握りぶんを投げてそれを犬が食うらしい。何の本だったか忘れたが、新宿だったかの超安い寿司屋で、板前がトイレに行って帰ってきたあと、客に「手は洗ってきたんだろうな」と言われて「大丈夫、2.3カン握ればキレイになりますから」と答えた、というエピソードを思い出した。

 

つづいて本堂を見学。祭りで職員は出払っているらしく、ガランとしている。祭りの時は全開放だが、はいるためにはガイドの許可と正装が必要。正装っても男はゴの上にカムニというふつうの白い布をたすきがけに、女は右肩に細長いキレイな布(名称不明)を乗せるだけだが。まあネクタイみたいな意味合いか。

中はガランとした感じ。壁画がいちめんに書かれている。鬼系の絵が多いが、いわゆる日本の四天王らしい。なんとなくヒンズーがはいっている。

 

パロゾン内部

 

その後は昼食。メニューは祭りだろうが何だろうが一切妥協なく今までとおんなじ。せめてオプションでエマ・ダーツィを注文する。

 

昼食後、郷土博物館へ。さっきの祭り会場の上のほうの山にある。ブータンの歴史とか出土品とか、小学校の社会科見学でよく行った感じのところ。ブータン名物「蛇の卵」「馬の卵」「竜の卵」などを見る。まあいろいろな言われがあんだろーな。竜の卵の説明んとこには「まあ見りゃわかると思うけど駝鳥の卵なんだけどね」と英文でしっかり書いてあったりしたが。

その隣あたりに「月の石」発見。またまた〜とか思ったりしたが、説明文を読むと、当時のニクソン大統領が親善にと、三粒ほどブータンにくれたものらしい。ああ、それで絵はがきが・・しかし、なぜブータンに? やはり高い山地だからUFOとの関連が? マジェスティック12の陰謀と密約? 実は人類ではじめて月に行ったのはブータン人? そして我々は驚くべき事実に遭遇することとなる!!!(♪チャララー・チャラララー)

 

さて、つづいて民家にお呼ばれしたのだが(←UFOの話は投げっぱなしかよ!)、今家族は農作業中で、残ってるのは娘さんだけ。ここの家は旅行会社と契約していて、よく旅行者を泊めたりするらしい。民泊ってヤツね。俺はそういうの、わりと気疲れするほうなんで好きではない。バター茶とポップコーンなどのお茶請けを出される。バター茶は、きょうびブータンじゃはやんねーらしく、ガイドも家の人も飲まなかった。しょっぱいミルクティーですな。マズくはないが、チャイがあったらチャイのほうがいいね。さて。まったりと居間で談笑(英語ね)などしたいんだが、なにを会話していいのか共通の話題が思いつかない。ガイドが「何か話してくださいよー」とかセカすので、とりあえずインド人の悪口など言ってみる。盛り上がる。ガイド氏は大学はインドだったそうで「まあインド人の10割くらいが悪人ですね」とマジ顔で言ってた。たぶんここの娘さんとガイドも同級生かなんかだ。ラク(自家製焼酎、麦焼酎の味)をふるまわれ、仏間に行き仏壇をおがんで、お布施(民家でもやるのだ)10ニュルタムそなえる。

 

バター茶と炒った米とか

 

タバコとかなくなってきたんで、パロの街に行ってまた買いだし。途中「あいのり」バンを見る。この番組見てないんだが、電波少年みたいなヤツ? ガイド氏の友達が、この番組収録の時の専属ガイドだったらしい。つかこの国、絶対国民全員知りあいだろ! 

 

あいのりバン 現在も観光などに使われてる模様

 

街には祭りの手書きポスターなどが張ってある。図工の時間に生徒が書いたものと思われ。あとパロ名物の魔よけが。肉屋に書いてあったので、病原菌除けとかかな。

パロの街はティンプーより田舎っぽい。店はどこも暗くて軒が低く、むかーし子供の頃の商店ってのはどこもこんな感じだったような。でも活気はある。インターネットカフェもあったが、プロバイダーが「休み」だそうで稼働していない。

 

魔よけ 民俗的なもんなのでツッコミはナシ

 

さて、夕食。事前に日本の旅行会社から「ブータンのガイドのザキール(仮名)は酒飲むとちょっとアレなので、飲ませないで下さい」と言われていたので、最後だからということで是非、とガイドを招いて酒宴を開くことにする。といっても、メニューはあいかわらずワラビのチーズ煮とかアスパラなのであるが。結局最初から最後までこれだった。しかし健康には間違いなくいいな。

ウイスキーにするかどうか聞いてみたが、「いえ、私はビールしか飲まないんで」と言われる。むう、自制しているのか。次第に日本語が怪しくなってきたので、英語も交えつつ歓談。

 

ガイド「『あいのり』ってどういう番組なんですか?」

長官「わたしも知らないんだけど、電波少年みたいなもん?(←一緒に暮らしてんだから、キミが見てないんなら俺も見てないんだよ)」

俺「俺も見たことないんでよくわかんないんですが・・合コン&旅番組かな?」

ガイド「合コン?」

俺「わかんないよね・・・集団見合いというか・・お見合いって英語でなんてんだ・・まあそこんとこはどうでもいいか・・要するにロンリープラネットみたいなもんです」

ガイド「おお、アイシー」

 

ていうわけで、ブータンでは「あいのり」はロンリープラネットということで認知されました。

 

ガイド「おおそうだ、明日の飛行機ですが、朝7時に出発の便なので5時にホテルに迎えにきますね」

俺「ういい」

 

結局ガイドは最後まで酔いませんでした。ちっ。

つづく

 

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