my LIFE as HERMIT


「チベットだけよ」「あんたも好きねェ」変(ブータン・ネパール その2)」

(文中1ニュルタム=2.5円)

 

ブータン:ティンプー

 

ガイド「それでは、今日の観光の予定ですが、まずこのまま車で首都のティンプーまで行き、ホテルにチェックインします。その後昼食、ティンプー市内を観光します。なにか御希望ありますか」

おれ・長官「とりあえずホテルいきましょう、そして昼食のあとしばらく寝かして・・」

ガイド「わかりました」

 

パロからティンプーに向かう途中、検問アリ。ブータンは都市の境界ごとに検問あり、許可証がないと勝手に移動することはできない模様。旧共産圏と同じですな。でもガイド・ドライバーともに検問所のみんなと知りあいっぽ。みんな顔知ってるなら許可書とかいらないんじゃねえの?とか考えた。

 

検問所 なごやか

 

ティンプーのホテルはふつう。衛星テレビがある。が、リモコンがつかない。フロントに「リモコンつかえないよ」と言っておき、昼メシを食いに出る。

 

昼メシは近くの旅行者用レストランでバイキング。旅行者用とはいうもの、地元の人もちらほらいて、和服(ゴ)着てコーヒー飲んだりしている。なんか子供の頃こういう光景を函館で見たような気が・・

 

首都ティンプーの町並み 昼メシどき

 

メニュー

 

・ワラビのチーズ煮

・アスパラのバター炒め

・具ナシ焼きそば

・酢豚みたいなの 肉は干し肉で激硬い 給食を思い出す

・赤米(玄米みたいな感じ)

 

非常にヘルシーである。で、この時は気がつかなかったのだが、これ以降昼メシは全てこれと同じメニューであった。ワラビ(藤の若芽らしい)がんまい。アスパラはどこで食ってもアスパラ。

 

いったんホテルに帰り、午後の観光に備えて少し寝る。とうぜんのことであるが、いまだリモコンは使えない。

 

ロビーでガイドと待ちあわせ。フロントに「やっばりリモコン使えないよ」と言うと、ガイドが何やらゾンカ語(現地語)で交渉する。帰ってくるまでになんとかしとく、との事。

 

ガイド「では最初に、メモリアル・チョルテン(寺)いきますね。ブータンの先代国王を祀ってある寺です」

 

下校するお子様方 たまにゴ着てないのもいる

 

着くと、なにやら小学生っぽいのが多い。下校の時間と重なったらしい。ガイドによると、たいていの生徒は下校の時ここに寄っていっておまいりをするらしい。でもマジでおまいりしてるようでもなく、単に学校からまっすぐ家に帰るのもつまらんので道草してるのではないかと類推。まあ俺たちでも小学校の下校途中に神社や寺とかあったら特に信仰心なくても寄ってみたかもしれんね。勝手に鐘鳴らしたりとかして。そういや土曜午後とか日曜には神社境内で隠れ鬼とかやった記憶がある。そだ、さいきんの子供が外で遊ばなくなったのは(テレビ)ゲームのせいだ、とか言ってる痴れ者がいるが、俺たちの子供の頃にもゲームはあったんだよ。人生ゲームとかモノポリーとかドンジャラとか。外で遊ばないのは単に「外で遊ぶ場所がなくなった」ってこったよな。

 

あと、年よりはやっぱマジでおまいりしてるね。こちらの方法は五体投地でおまいり。

 

絶賛五体投地中

 

それからチベット仏教には「マニ車」というのがある。右回りに一回回すとお経一回読んだことになるという。日本の禅宗にも似たようなのがあるなあ。教典パラパラやると一回読んだことになるってやつ。これってアレだろ、2ちゃんの哲学板で「俺はハイデッガーの『存在と時間』なんて一日で読んだね」とか言ってる香具師と同じだろ。もうちと書かれてることを理解しようとする姿勢とか・・・まあ思想とか哲学とかの理解には向き不向きがあるからねえ。誰でも理解できるわけじゃないし、そもそも文字読めない人もいるわけだし。教えを一般民衆に広めるためにはそういう方法もアリか。わけがわからなくともカタチだけ時間的・空間的に伝えておいて、その中にはいずれ理解できる人もでてくるだろう、みたいな感じで。とりあえずマニ車まわしておこう。

 

マニ車 中にハイデッガー「存在と時間」がはいっていて、右に回すと読んだことになる

 

次はタシチョ・ゾンってとこ。ここも寺。修学旅行かよ。まあ寺社仏閣嫌いじゃないけど。今回はセーブポイントだらけだ(我々は旅先ではその土地土地の神におまいりしてセーブポイントを作っておくことを習わしとしている。いっかいセーブしておけばルーラが使えるようになる)。まあ寺っていっても、市庁舎・役所も兼ねているらしい(ゾンという)。政祭一致の国なんで。ガイドが「はいれるかはいれないか聞いてきます」という。何やら偉い人がいるとはいれないらしい。結局はいれなかった。惜しい。ここの壁画には「21th schizoid man(キング・クリムゾン)」の絵があるという話だったのに(あっても写真にはとれなかったかもしれんけど)。だれか行ってきて。

 

ティンプーのゾン 左下がガイド

 

おれ「建物的には、沖縄に似てますね」

ガイド「そうですね。風景的には長野県に似てる、とも言われます」

 

その後民族博物館行ったあと、政府認定のみやげ物屋に行く。やっぱここはキラとゴを買う。ゴは丹前、キラは沖縄というかアイヌというかチョゴリというか女学校の卒業式というか。着付けとか教えてもらう。ここの店員も日本語できるなあ。ガイド「あさって、パロでチェチュ(祭り)がありますから、それ着ていきましょう」と。刃物おたくの長官はブータンの呪われた短刀も買い、店員をビビらせていた。キラ・ゴ・短刀全部で20.000ニュルタンくらい。生地とかいいものなので公定価格だろう。そんなに両替してきてないのでカードで買う。

 

ブータンの呪われた短刀 (全種)短剣
D21 隔191 追加効果:呪い
Lv41〜 戦黒赤シナ吟忍

 

その後、ホテルで飲む用の酒とか水とかタバコとか買いたい、とガイドに頼む。・・そういや、この国入国してから一回もタバコ吸う人見たことないなあ。ガイドブックには「タバコは悪魔に捧げる香として忌み嫌われている」と書いている。

 

俺「あ、ひょっとして、この国って禁煙ですか?」

ガイド「いえ、そんなことないですよ、寺の敷地内は禁煙ですが・・・でもタバコってどこに売ってたかなあ」

 

酒はどこでも売ってるが、タバコはふつうの店には売ってない模様。あれこれ探して、なんか路地裏の怪しい通りにはいっていくと、タバコの煙発見。タバコ屋だ。不良の中学生みたいな(でも、しっかりゴは着ている)店員2.3人がタバコ吸いながら店番してる。インドの何たらという10本入りのを50ニュルタムで買う。マルボロとかそういう有名なのは一切ナシ。

 

俺「・・やっぱ、この国ってタバコ吸うことってそうとうな悪徳なんじゃないですか?」

ガイド「いえいえ、なんなら今ここで吸ってもいいですよ?」

俺「結局、この国で公然とタバコ吸ってる人、誰もいないじゃないですか。そんなイスラム圏で昼間っから酔っぱらうようなチャレンジ精神は俺もってないですよ」

 

ホテルに帰るとテレビがつくようになっていた。夕食はホテルでブータン料理。基本的に昼食ったものと同じだが、俺のリクエストによりエマ・ダーツィ(唐辛子のチーズ煮)が出る。まあまあ辛い。ミルチで言うと5番くらい。

 

レストランから部屋に帰ると、ゴを着てない人とすれ違う。観光客かな・・よく見ると日本語の本を手に持っている。その日本語は・・・「河川工事」。ダムかなあ。ブータンの電力は全部水力らしいし。ダム追放した長野県からの政治難民だろうか。

 

今日は朝からいろいろ忙しかったのでシャワーもはいらず就寝。

 

つづく

 

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