my LIFE as HERMIT


「チベットだけよ」「あんたも好きねェ」変(ブータン・ネパール その5)」

(文中1ニュルタム=2.5円 1ネパール・ルピー=1.5円)

 

プータン:パロ〜ネパール:カトマンズ

 

無事ブータンの出国手続きを終え、飛行機でカトマンズに向かう。待合はヨーロッパ人ばっか。チェチェを撮りに来たBBCクルーの一部もいたような気がする。待合ではコーヒーがタダというのでもらう。寒いのでおかわりをもらうと「二杯目以降は有料です」と言われる。一杯1ドルは高いような、まあこういうとこではそんなもんか。5ドル紙幣払って二杯もらうが、おつりは当然のようにニュルタムで払われる。せっかくキレイに両替した金使いきったのに、出国間際にまたニュルタムもらってどーすんだっつーの(ニュルタムは国外持ち出し禁止なのでブータン以外の国では両替できません)。まあこういう外貨はまた年末に募金の強要された時にでもイヤガラセで使うことにしよう。

 

ブータン入国の時は曇っていた空も今日は晴れ。エベレスト(ブータンおよびネパール人ガイドはみんなチョモランマではなくエベレストと言っていたので以下エベレスト)が見える、と機内アナウンスがはいる。乗客がエベレスト側に片寄り、機体が傾く。さいわいウチらはエベレスト側にいたので写真・・・とりあえずとったけどどれがエベレストなのかわからん。

 

たぶん一番高いのがエベレスト

 

で、45分で再びカトマンズ着陸。日本から来たときに案内してくれたガイドが待っていてくれる。ホテルに向かう車の中で「実は出国の前に郷土料理屋での夕食を予定していたんですが、どうやらゼネストがありそうなんですよ」と言われる。ゼネスト。遠い昔に日本でもその単語を耳にしたことがあったような・・なんか知らないけど学校とか休みになるイイ日だったと思った。その郷土料理屋も休みになるんだろう、ならばその夕食今日にしよう、と決定する。今は朝の9時。今日は5時起きなので寝かしてくれ、ということでホテル着後夕食までフリータイムとなる。部屋着いてすぐに寝る。

 

・・・・一時間後。寝るの飽きた。長官はまだおやすみ中。なんでこんないい天気なのに部屋ん中こもって寝てないといかんのか。というわけでカトマンズ市内をソロ活動することにする。

 

ホテルから出て正面は土産物屋が両側に並ぶ細めの道。土産物屋の呼び込みは日本程度で、しつこくはない。これを100メートルくらい進むと国道みたいな道路に出る。町並みはインドなんだが、走ってる車に日本車が多いのと、ここらへんは大使館の多い文京区なせいか、わりとサッパリした印象。王宮が近いのでそのまわりをぐるっと一周散策する。途中「霊友会」とか「生長の家(じゃなかったかもしれんが、なんかそんなかんじの)」とか日本語で書かれた建物が目に付くが、これはナニカ。やっばオオモトの教祖がブッダだからかねえ。確かブッダの生誕地がここらへんだったような。さがせば本願寺とかもあんのかな。

 

むかしオウムがマイナーだった頃、麻原がインドに行ったときに、ブッダが悟り開いたっていう菩提樹んとこに行って、立入禁止のその中で瞑想してる写真をスタッフで素早くとって、そのまわりで激怒してる民衆にフクロにされる前に「撤収〜!!」と言って素早く立ち去ったという、ほほえましいエピソードを思い出した。

 

デモ対策に動員される満員ポリスカー 明らかにポリスじゃない奴も乗ってるような気が

 

・・王宮一周けっこうしんどい。日が高くなって日差しも強くなってきたのでホテルに帰還する。

 

長官が起きててシャワーとかはいってんので、部屋でテレビを見る。やはりインド圏はテレビでしょう。MTVがもうインド音楽一色。つか衛星放送どこつけてもインド音楽。よく見るとMTVのロゴがマハラジャになっている。むかしNHKでやってたポップジャムみたいな、どっかのホールでやってる公開ライブ番組(インドの)を見る。司会は若い女性と男性の一人ずつで、女はありがちアイドル、男は太川陽介みたいな感じ(似てなかったかもしれんが、俺の頭の中ではポップジャムの司会→太川陽介とインプリンティングされている)。ヒンズー語かなんかだが、なんとなく意味はわかる。番組はじまったばかりのようで、これからオープニングらしい。「さあ、オープニングはもちろんこの人たちにやってもらいましょう」アイドルグループかなんかだろう。コーラでも飲みながら見よう。「プッシーキャットのみなさんです」ブブー!! コーラ吹きだしちまったよ。うわなんかスゴい衣装の来た。ヒンズーの半裸で踊ってる女神とかいるでしょ。アレ。ちなみに今はど昼間です。メインボーカル以外のも、ブリトニースピアの露出をもっともっと多くしたような衣装だ。日本では今こういうアイドルとかいないよね(写真集とかでじゃなくて、ちゃんとライブでやる人)。歌詞は英語なんだがなんかものすごいストレートなこと歌ってるような気がする。畑中葉子か。インドはポルノ規制されてる分だけ、こういう所に進化していったんだろうか。でも直接的なエロよりもこういうほうが芸があっていいと思う。ただ、ダンスはウマいんだが歌声がややうわずっている。ダンスがメインの場合は口パクでもいいと思うんだが、ライブで口パクもマズいか。

 

その後「アルフィーみたいなの」「ゆずみたいなの」(とうぜんインドっぽいアレンジ)と続き、急に「さてここで、世界アイドルグランプリの発表です」。おお、世界とは大きく出たもんだが・・・「t.A.T.uです!!」おおー。でもまさかタトゥーがインドにいないだろ・・・「ではステージの上にあがってもらいましょう」いるのか!! タトゥーも世界ドサ回りしてんだなあ・・・む・・確かにこれはタトゥーなんだが・・タトゥーって一人だったっけ? 「今日はもう一人の方は急病で来られませんでした」と司会者が説明する。まあ一人でも来ただけエライとしよう(たぶんもう一人のほうもインド国内にはいると思うが)。歌はナシでインタビューだけ。

 

長官がシャワーからあがってくる。「うわスゴい衣装だね」え、プッシーキャットはもうひっこんだけど?「司会」おお、今俺も気づいた。司会の女の子の衣装、前から見た露出はそれほどでもないので気付かなかったんだが、よく見ると首からマフィアのマフラーのようにかけた1枚布を腰布で留めてるダケだ。インド芸能界恐るべし。

 

その後、「全印ヒットチャートNo.1」の「ボンベイ・バイキング」のプロモーションCMが100回くらい流れたのを見たりしているうちに、夕食の時間となる。郷土料理屋では民族舞踊のショーがあるらしいが、こういうのはないだろうな(後日、タミル地区にはそういうところもあるらしく、そこは地元でも大人気であることが判明。カトマンズにお越しの際はゼヒ)。

 

MTVindiaのロゴ

 

レストランに向かう途中、外はけっこう暗くなってきていたが、あちこちで道路が封鎖され、何やら演説が聞こえる。「我々労働者はあァァァァ、資本家の搾取に対しイィィィィ、断固とした闘争を行うものでありィィィィ」とか、たぶんそんな感じ。ガイドブックの一番最初に載っている有名なレストランに到着。でも、なんか暗い。まだ開店してないんだろうか。「どうやら停電のようですね」停電には慣れているらしく、通路の脇にキャンドルとランプが盛大に灯される。もともとここはマハラジャの家かなんかだったのをレストランにしたらしい。昔は電気なんかなかったんだろうから、これはこれでゴージャス。しかし席につくと停電復旧して電気がつく。電気つくとふつうだ。

 

停電中の店内

 

食前酒にロキシー。ブータンの民家で振る舞われた焼酎をもっと洗練させた感じ。飲みやすい泡盛。しかしこれけっこう度数高そうなので調子にのって飲んでるとエライ目にあいそうだ。ロキシーは飲み放題。

 

つづいて仏壇の食器みたいな真鍮の皿がたくさん出てくる。これにライスとかカレーとかがいろいろ盛られるわけだ。いわゆるダルバート。ネパールの礼儀作法にのっとり、ここでは手で食う。手はDIP(先っぽのほうの関節)までしか汚してはいけない。手に持ったら親指の爪のほうで押しだすように口に運ぶべし。けっこうむつかしい。熱いし。カレーはダル(レンズ豆のカレー 日本でもたいていのインド料理屋にある)だけではなく、チキンとかマトンとかさまざまなカレーが来る。しかし、辛くない。カレーの王子様くらい辛くない。

 

俺「ブータン行く前もホテルで食ったけど、ネパールのカレーって辛くないですよね」

ガイド「ブータンが辛すぎるんですよ」

俺「インドも辛かったですよ」

ガイド「インドはカレーも辛いけど国自体が辛いね」

 

うまいことを言う。

中学か高校生のバイトかなんか

 

食ってると民族舞踊タイムが始まる。中学生くらいの男女一人ずつ。いわゆるフォークダンスだ。それに民族楽器の生バンド。途中撥弦楽器(サーランギー?)の男がソロで我々の前まで来て「俺のCD買わないか」と言って来たが、ホントの民族音楽はあんまり聞かないので買わなかった。

 

俺「そういえば、カトマンズのCD屋ってどこにあるんですか?」

ガイド「タミル地区にいっぱいありますよ」

俺「定価ないのでいくらで買えばいいのかわかんないんですが・・」

ガイド「オリジナルで700ルピー、コピーで300〜500ルピーかな」

 

安い。それにコピーが堂々と売られてる(しかも、オリジナルと比べて極端に安いというわけでもない)のも漢だねえ。インドやネパールにはどこぞの国のなんとかRACとかいうような腐れ警察天下り中間搾取組織がない分だけ安いんだろうなあ。年金のドサクサにまぎれて成立させたようなヘンな法律もないだろうし。ミュージシャンの給料も安いんだろーが、そのアルバムのリーダー以外の演奏者にはCD印税はビタ一文はいってこない(レコーディング時のギャラのみ、が通例)のは日本も同じだし。

 

リスナーは、「この曲はコピーで充分だな」と判断すりゃコピーでいいし、「この曲は素晴らしいからコピーで済ませるのは作曲者やリーダー演奏者に失礼だ」と思えばオリジナルを買えばいいんでないの。まあその曲・CDがあまりにもマイナーだったりしたらコピーなんて存在しないだろうから、オリジナル買うしかないんだけど(ジャズに多し)。つか俺が中学高校浪人大学の頃はレコードCDの貸し借り・テープ落としは普通だったんだがなあ。それにNHKFMとかでアルバム1枚ほとんど丸ごと放送することもよくあったし(結局それらのテープのモト音源の半分くらいは就職してからCDを買いなおしたが、廃盤となってしまったものも多い)。いちいちオリジナル買ってたら、よっぽどの金持ちでもない限りたくさんのイイ曲聞けないじゃん。たくさんのイイ曲が聞けない→リスナーが育たない→誰もCDを買わない(というかそもそも音楽を聞かない)という悪循環デスな。中間搾取業界の方々、自分で自分の首締めてることわかってマスか〜?

 

 

さてカレー食い放題でお腹イパーイになりました。ホテル帰ってMTVみながら酒でも飲むことに決定。明日はまたもや寺まわりの予定。

 

つづく

 

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