my LIFE as HERMIT


「コルホーズの玉ネギ畑!!変(その5)」

(文中1ルーブル≒4円)

 

 

ユジノサハリンスク:三日目〜函館

100メートルおきにある欧米帝國資本主義(ある特定の企業を連想させるロゴは一部自然に隠れています)

デス見沢A …起きられない。ここはどこだ。なんか寒いし。顔が熱い。二日酔いというより、まだ酔っている。あそっか、ここはサハリンで、ウオトカ飲んで…げ、二人で1リットル瓶(50度)ほとんど開けてるなあ。しかも、レストランでその前に既に500ミリ飲んでるし。

しかしなんかウオトカの酔い心地は気持ちいい。絶対これアルコール以外の依存性薬物はいってるよなあ。労働者管理のタメか。そういや、戦時中のサハリンではケシ栽培してたっていうレポートが最近あったなあ。気のせいか。

デス見沢F もはや当然のごとく吐く。(涙) …吐く姿は、西原理恵子氏の夫こと「鴨ちゃん」が言っていた『マーライオン』。(知っている人だけ参照)しかも吐堰物が排水溝からリバース…うううううう。(汗)

唯一違っている所は、普通の酒より嫌な二日酔じゃないってことかな…頭痛も、飲んだ量程でもない。でも身体には相当こたえているらしい(考えてみれば、サハリンに来る前から酔ってるじゃん…)もう朝からダウン。今日はもう何処にもいけないんじゃなかな。自分達は一体何の為に旅してるんだろう。馬鹿じゃねーのか。(涙)

デス見沢A ベッドから起きられなくてウダウダしてるとドアをノックする人がいる。開けるとねーちゃんだった。なんだよそんなん頼んでねーよ…って、部屋の掃除だと。あれ、俺「Don't Disterb」のフダかけてなかったっけ。…ちゃんとかけてあるよなあ。

ねーちゃん「あ、そのままでいいですよ」

寝ぼけている俺らにかまわずベッドメイクをはじめてしまった。ついでにユニットバスのタオルとかも全部交換。ついでに掃除。あれ、ホテルって客がいてもベッドメイクするんだったっけ。まあいいや。なんか風邪で寝込んでる時に母親とかに部屋の掃除される感覚。

 

ロシア正教会 函館のより小さい

 

デス見沢F 思ったより酔いざめは良かった。(から、また飲んでしまうんだろうなきっと)ので街の見学に出かけた。看板が読めないので店に入らず(ショーウィンドウすら殆ど無いので、小さな看板のロゴで何の店なのか想像するしかない。)教会に行ってみた。熱心に祈りを捧げている人々がいたが、何故か(珍しく)ゴミも沢山落ちていた。…それぐらい人が集まる所、ということなのかな?(酷いね。) 

デス見沢A ベッドメイク終わっても酔いが醒めない(午後2時くらい)ので、そこらへんを散歩する。通りで売ってる欧米列強絶賛進出中のアイスを食う。うまい。5ルーブル。

途中、ロシア正教会があったので寄る。インド以来、その土地の神に旅の安全を祈る風習がついた。日本的多宗教者はこういう時に得だ。礼拝堂に入って、ロウソクを買って祭壇に立てる。仏壇に線香を立てる感覚。思わず合掌しそうになったが、側にいた信心深そうなおばちゃんが十字の切り方を教えてくれた。カトリックのとちょっと違う。なんか「印」を結ぶ感じ。よくわからん。逆十字とか切ってみたかったが、とうていシャレが通る雰囲気じゃなかったので自粛。

教会の中で物乞い発見。指が1本くらいしかない。着てる物がそこらへんの人と全く変わらないので、最初この人は教会で働いてる人かなんかだ思った。1ルーブル渡す。十字を切られる。インドを思い出す。そういやドイツの教会の中にいた物乞いは金あげても礼もなんもいわなかったなあ。しかしこの人、共産主義の時は何やってたんかな。

 

地球は丸かった

デス見沢A そのまま歩いてガガーリン公園に向かう。ちなみにガガーリンはサハリン出身でもなんでもありません。学校が終わる時間なので、小学生が集団で下校というか寄り道している。近くに学校があるようだ。途中小学校4年くらいのガキにガンをとばされる。ので、とばしかえしたら目をそらした。勝ち。

ガガーリン公園に到着。まあ、上野公園を1/10くらいにして緯度を30度くらい上げて浮浪者と不法入国者を根絶させて枯葉剤を撒いたらこんな感じ。市民のオアシスですか。憩いの場がここしかないってのはとてもイヤだ。子供の時はそれでもいいだろうけど、大人になってからはねえ…。引きこもりの人とかにはちょうどいい国じゃないだろうか。

デス見沢F これが公園…いやどう見ても過疎地の遊園地にしか見えないガガーリン公園。グラウンドにあったレーニン像は壊されていた。ほぼ廃虚。

ロシア名物ヒマワリのタネ 皮ごと食う 一杯5ルーブル

おやつがわりにひまわりの種(人が集まるところには、これを売る老婆が必ずいる)を買い、ハトにやりながら(札幌・大通公園のハトに焼きとうもろこしをやるみたいに。)ボリボリ食べながら散歩する。…たまには、こんな一見無駄な旅もいいかもしれない。無闇に広いだけの土地と、煎ったひまわりの種。それだけで生きてみるのもまた人生。(なのか?)

 

ちょっと憩いすぎ

デス見沢A まあナゴむことはナゴんだ、ということで、酔いもまあサメたし(酔いがサメる直前、ものすごい発汗と震えがきた。いやー完全にアル中デスね)キヨスクでまたウオトカ買ってホテルで飲むか。

キヨスク…ホテル前のレーニン通りには「いかにもキヨスク」というガレージが並んでたのだが、ここらへんにはそういうのないなあ。と思ってたら、下校中の小学生が突如集団で民家に押し入り、ジュースやアイスなどを手にとり出てくる所を目撃。これがキヨスクか。わかんねーよ。ショーウインドーも何もなし。入ってみると棚の半分以上ウオトカ。ウオトカ2本とファンタを買う。

 

小学生御用達なら、せめて例の「ファンタ/××商店/コカコーラ」の看板を出して頂きたい

デス見沢A それからこの日、あと何やったかなあ。5月の話だもんなあ。確かまたホテルで酒飲んで…その前に、ルーブル全部使っちゃえ、ということで、空港までのタクシー代100ルーブル残して、有り金全部キャビア買ったんだった。それで次の日、空港までタクシーで着いたのはいいんだけど、出国時に「出国税」ってのをルーブルで払わなければいけないことに気がつく。ガーン。空港には両替所はナシ。町まで戻ってたら飛行機間に合わないし…ということで、急遽そこらへんにいた日本人から1000ルーブルほど両替してもらうことにした。俺が一万円しか持ってなかったので、お釣りは日本で貰うことに。出国税いくらだったか忘れた。しかしここでまた問題が。「その1」で書いたように、ロシアでは「出国時にルーブル及び外貨が増えていてはいけない」という約束がある。したがって、俺がここでこの日本人に、ルーブルを引き換えに「多めの円」を渡してしまうと、「円」が増えることになり、バレたらその日本人は抑留。

どうしようか。

通し! ということで、その日本人はそのまま所持金チェックを受ける。通った!(良い子は危険ですから決して真似をしないで下さい)。俺たちは「損をしている」のでゼンゼンオーケー。

デス見沢F 一応、「デパート」という所で買い物はしたものの…ルーブルは全然減らない。ていうか、買う物が…(略)。フリーマーケットを室内に移しただけじゃん。これ。それに、サハリンには今時、PCエンジンのコントローラーだけ買う奴がいるのかー?!単品で売っていてもどうしようもないと思うんですが。第一、ソフトが………。

だから空港は写真撮影禁止だって言ってるべや

デス見沢A 無事サハリン航空に載り、函館へ。そして最後の難関、日本国税関。前回のドイツの屈辱を晴らすべく、市場で鬼のようにソーセージ・キムチ・サーラなどの御禁制の品を買い、トランクにつめこんでおいた。当然検疫は無視。

しかし、なんか前の人、次々とトランクを開けられていく。ヤベエかな。まあ見つかっても取られるだけだし。俺の番。口頭チェックのみ。セーフ。やった! 俺たちがトランク開けられなかったのは、ロシアが初めてだっのと、滞在期間が短かったからだったのかなあ。次回からは無理とみた。

で、ルーブル両替してくれた人も函館でちゃんとお釣り返してくれたし、めでたしめでたし。

でもトランク開けたらウオトカ一本割れてた。ロシアのガラス脆いよ。

デス見沢F サハリン。ひまわりの種を買いに、また行ってもいいところじゃないのかな?…これが正直な感想。

旅ってやっぱりいいものだね。

おはり

「コルホーズの玉ネギ畑!!変(その4)」

「コルホーズの玉ネギ畑!!変(その3)」

「コルホーズの玉ネギ畑!!変(その2)」

「コルホーズの玉ネギ畑!!変(その1)」

「戦場のメリー・クリスマス・イン・サマー!?変(前編)」

「オーヴァー・ザ・レインボウ!!変」(デス見沢デス彦17號篇)

「守ってあげたい!?変」( by Picatyuu)

リラクシン・アット・カマリロ!?変(デス見沢デス彦17號篇)

ドイツの科学力は世界一ィ!デス見沢・F・デス彦

ドイツの科学力は世界一ィ!変(デス見沢デス彦(A)篇)

印度でわしも考えた変

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