函館〜ユジノサハリンスク ![]() デス見沢F 二日酔で何がなんだか判らないから説明よろしく デス見沢A 日本から今回の目的地ユジノサハリンスクに行く航空ルートは、直行便は何故か函館からしか出ていない。あとはウラジオストックで乗り換えるとか、稚内からフェリーで行くとか方法があるがそんなのやってらんないので函館からの直行便を利用する。この路線の飛行機会社は、エアロフロートから今年分割民営化された「サハリン航空」これ一本。週2回。しかも函館空港の国際線ターミナルに発着しているのはこの路線ダケ。したがって空港に表示されている航空ダイヤは、
![]() このように非常に男らしいシンプルなものとなる。しかも、国際線ターミナルそのものが週2回、この飛行機が出発する2時間前からしか開いていない。そして午前11時過ぎくらいになったらターミナルはとっとと閉まってしまい、次の便の日までターミナルはまったくの無人。非常に合理的なターミナルといえよう。 デス見沢F 吐いていた(泣)。 デス見沢A さて、待合にいらっしゃる他の乗客の皆さんを一通り見回してみると、50人くらいで日本人6割ロシア人4割であるが、ロシア人はともかく日本人はどっからどう見ても仕事。そして日本人乗客の平均年齢は50は軽く超えてる。しかも皆さん「やー、どうも」「あ、この日の便だったんですか」と、お互い顔見知りのよう。観光でユジノに行くような奴なんざ俺たち以外一人もいねえ。 デス見沢F そうか、僕らは観光だったのか。てっきり
デス見沢A で、まあ簡単な出国手続きをすませてサハリン航空の機内に乗り込むわけであるが、ロシアのことだから分割民営化されたからといって機体が新しくなっているはずもなく、当然エアロフロート機をそのまんま使用している。リクライニング不能なかわりに前に折たたみができる、というか減速するたびに背もたれが前に倒れてくる木の固いイス、宇宙船のような円窓、壁に穴を開けただけのような機内放送のスピーカー、だいたい外見からしてこの飛行機作られたのロシア革命の前だろ(注:その時代に飛行機ありません)ってくらいのハラショーな飛行機だが、その中でも一番俺が気に入った所がコレ。 ![]() よくひと昔前の家のトイレのドアとかにこういうノブがついてたよなあ。で、これ何か、というと、客室とコクピットの間のドア。トイレのドアと全く同じ。あ、カギがついてない所が違うか。スチュワーデスが扉を開け閉めするたびに操縦席が見えて得した気分。俺って今までコクピットと客室の間のドアって注意して見たことないが、どこの飛行機もこんなもんだったっけ。何か違うような気もするがこんなんだったような気もする。記憶力を試されているのか。まあとりあえず非常にアットホームな雰囲気でリラックスできてハラショーである。 デス見沢F 吐くと飛行機が落ちるような気がする
デス見沢A 二時間のフライトなんで機内食はないだろーと思ってたらちゃんと出てきた。ちゃんとした機内食。飲み物は当然ウォッカを頼む。あ、サハリン航空は乗務員全員ロシア人で、日本語勉強しようとかいう気もサラサラ無いようで機内放送は全てロシア語。せめて英語くらいはは航空業界のお約束としてアナウンスあるかなと思ったら最初っから最後まで全部ロシア語。したがってスチュワーデスに何か頼むときも当然ロシア語。「ヴォートキー、アヂーン」通じた。まあ、ウォッカのビンを指して言えば日本語でだって通じるか。で、酔っぱらってる間に無事ユジノサハリンスクに着陸。後ろに座っていたロシア人が手を叩いて感動する。ロシア人は飛行機が着陸するたびに喜ぶのか。ロシアでは飛行機が無事に着陸するのは珍しいことなのか。 デス見沢F げっ、人が二日酔で苦しんでいる横でウオッカ飲むなよ(泣)。それから、英語のアナウンスはあったよ。でもロシア語訛りが酷く、プロペラのエンジン音がくそうるさかったので全く意味が無かったけれど。
デス見沢A ロシア入国検査を受ける。一人あたり20分くらいかけて念入りにチェックされる。ただし質問は全くされない。俺だけじゃなくて、他の乗客も、ロシア人日本人に関係なく何の質問もされなかった。ただし、その間ビザとパスポートをじーーーっくりと調べて、ビザやパスポートの写真と本人とを10回くらい付きあわして本人かどうかチェックしているようだ。検査官は二人一組。日本人よりロシア人のほうか緊張している。ロシアはロシア人に厳しいというから(まあスターリンの時からそうだよな)書類に不備あったりしたら即ラーゲリなのだろうと勝手に想像する。 デス見沢F 質問されないというのは、証言はアテにならないということなんだろうな。嘘つき多いし特にこれ
デス見沢A で、なんか人より長いような気がする俺の番が終わって荷物取りにいこうとすると、また別の係員に呼び止められる。何だ。まだ何もやってねーぞ。機内の写真撮ったのヤバかったか? 「あなたはビザの写真の人物と同じ人物なのか」 ???と思ったが、そーだ、このビザの写真撮ったの、俺が脱色した部分の髪切って短くしてた時で、その後長くなってきたんで髪を染め(というかブリーチ)直したんだった。って、わかれよそのくらい。わかんねーか。まあ「同じだ」と男らしく日本語で答えると「ハラショー(だったか、まあそのあたりのロシア語)」と比較的簡単に許された。 デス見沢F 二日酔で恐怖心が麻痺してた(ので、なんとも思わなかった上にオールオーケー。ハラショー)
デス見沢A その後、あらかじめ函館空港で「ユジノに行ったらホテルまで乗せてってもらえませんか」と頼んでおいたユジノの日本食レストランのマスターにホテルまでつれて行ってもらう。なぜそのマスターを知っていたのかって? いや、俺はぜんぜん知らない。空港の待合で発泡スチロールに入った食材を大量に持っていた人がいたので、日本食レストランのオーナーか何かに違いない、という当然の推理をしたまでだよ石岡君。レストランの名前は機内パンフの広告に一番大きく書いてあったヤツを言ったら当たった。 マスター「ああ、××(前回の旅行代理店の人)の知りあいか。あいつ今日俺がこの便に乗ること知ってたからな」 さうだったのか。俺は知らなかった。たぶん旅行代理店の人も知らなかったんじゃないかとも思う。 デス見沢F あれ、珍しく推理があたったね。…とりあえず吐きたいんだけど
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