my LIFE as HERMIT
「ドイツの科学力は世界一ィ!変」(その4)

(文中1マルク≒100円(レートではなく、日本の感覚として。レートでは60円くらい))

ミュンスター〜ブレーメン〜ミュンスター
 

 ♪ん〜ん授業をサボって〜 ということで今日は天気がいいので学会サボることに決定〜。どーせ面白そーな演題なかったし。一応駅に行くまでは学会行こうかな〜とも思ったんだが駅についたらまたどっか行きたくなって急遽ハンブルグ行きの列車にのる。行動パターンが学生の頃と全く変わってないな>おれ。行き先はメルヒェン街道の起点(だったか終点だったか)、ブレーメン。笛吹き男の。それはハーメルンか。まあ似たようなもんだ。ここらへんは長官のホウが詳しい。

 例によってキップ買わないで列車にのる。なんかスゲー立派な車内だ。座席がヤケにデカい。ひと座席に二人くらい座れそう。アンドレ・ザ・ジャイアントも武蔵丸も楽勝に座れる(多分)。車掌がやってくる。ブレーメンまで二人で片道190マルク。高え! この列車がInter City(なんで英語かなあ)という特急なのと、この席が一等席(=グリーン席)であることが原因のようだ。しかし高いだけあって超快適。一時間半ホドでブレーメン到着。


ブレーメン中央駅 全ての建物が無闇にデカいドイツ

 ここもなかなかデカイ街。路面電車が走っている。ていうか目の前がいきなり路面電車の線路。信号も何もナシ。ボヤボヤしてると電車にひかれてしまう。ドイツって国は人に優しいんだか優しくないんだかようわからんな。

 ところで俺はここにきてある一つの重大なことに気がついた。そう、俺たちはドイツに来てまだ一度もソーセージを食っていないのだ。というか、どこのレストランにもソーセージ(ドイツ語ではWurst)などというメニューはない。学校の前のトルコ料理屋のハヤシライスの中にソーセージの切れ端がはいっていたくらい。一応レストランに入って「ソーセージありますか」と聞いてもみたが「はあ?」という答えしか返ってこなかった。これはひょっとして、日本で言うと寿司屋でいなり寿司を注文しているようなことではないのか、との長官の説。つまりソーセイジなどはあまりレストランで食うようなものではないのでないかと。考えてみりゃそーだ。ソーセージなんざ保存食だもんな。カンヅメをそのまんま食わすレストランなんてなああまりナイだろ。ガイドブックに惑わされてはいけませんぜ。

 しかしここブレーメンでは青空市場がある。いわゆる露天商だな。屋台のソーセージならありそうだ。いざソーセイジ。ということでMarkt広場へ。


ブレーメンの笛吹き男…あれっ?

 なぜか笛吹き男の銅像があり、そこがマルクト広場への目印らしい。歩いて行くと何か屋台のいっぱいある広場に出る。たぶんここがマルクト広場だろう。屋台がいっぱい。俺は昔からこういう屋台とか夜店とかいうのが大好きだ。ジャグラーもいる。啖呵バイ(バナナの叩き売りみたいな、よく寅さんがやってる奴)もある。ストリートミュージシャンもいる。ドイツなだけあってクラシックでヴァイオリンだったが。クラシックギターもいた。でらウマい。


いろんな屋台が並ぶ

 ソーセイジ屋台みっけ。いろんなのちょっとずつ食べようと計画したので、とりあえず一本ずつとパンとビールを注文。ウメー。これはウマいわ。なんかいろいろ他にもあったのだが名称が解らず面倒くさかったのでその店はおしまい。

 なんか楽器の音がして賑やかなので、音のする方にフラフラと行ってみる。おお、パーカッション隊! これから楽器を鳴らしながら町内を練り歩くらしい。一瞬ついてってみようかな、とも思ったがそのまま行方不明になってしまうと嫌なのでヤメておく。


ロックの出来るこてき隊

 ソーセージが圧倒的に食い足りないので他の屋台を探してみる。ソーセージ売ってる屋台はけっこうあるのだが、どれもナマの量り売りが多く、その場で焼いて食わせてくれる店は一軒だけだった。やっぱりソーセージってのは家で食うもんなんだよ。で、さっきの屋台に戻るのもシャクだなーと考えてると、さっき駅前に「BratWurst(焼きソーセージ)」と書かれていたファーストフードみたいな店があったことを思い出す。レツゴー。

 途中「武器屋」を発見。…駅前の大通りなのに。モノホンの拳銃猟銃ポン刀洋刀なんでもあり。しかもドア開きっぱなし。ポン刀が直刀で中国風のデザインなのが気になる。あと「サイ」(十手の両方に刀を受け止めるカギのついてるやつ、柄の上に「山」の字の形をしてるヤツ)もある。ウイザードリィマニアの店なんじゃねえのか。ボルタック商店か。とりあえず入るとピンポンが鳴る。一応防犯はしっかりしているらしい。「Zorro」という名前のサーベルが欲しいな、と思ったが、4000マルクとチト高いのと、絶対飛行機の中に持ち込めないだろーな、荷物として飛行機に持ち込めても日本に持ち込めないべな、と思い、泣く泣く断念してソムリエナイフを買う。今度来る時にはなんとかして日本に持ち込む方法を考えておこう。

 と、寄り道をしつつ駅前に戻りソーセージの店に。二人でそれぞれ焼きソーセージと茹でソーセージを頼む。…うまくない。さっきの屋台のほうが100倍うまかった。名物にうまいものなしか。

 がっくりして一路鉄道にてミュンスターに帰還。途中、車内放送で車掌が「えー次の停車駅はオスナー…ブッヒャッヒャッヒャッ! …失礼いたしました。次の停車駅はオスナーブリュック」なんか爆笑の渦につつまれる車内。なんだなんだ。向かいにすわっていたニーチャンが「今のわかったかい?」「いや、ぜんぜん」「全くバカだよなー」だから何がおかしかったのか説明してくれよニーチャン! ギャグが解らないほど腹立たしいことはないなあ。

 理不尽なのでミユンスターについた後、ちょっとだけ学会覗いてみることにした。長官はつかれはてたようなのでホテルに。おーおー日本人がポスターセッション(ポスターというかでっかい紙に発表内容を掲示して、見に来た人一人ひとりに説明していく学会発表の方法)で頑張ってるわ。質問者が行列作っている。ポスター読んでると日本語で「誰か助けて」という言葉が聞こえたがそれは俺の幻聴に違いないので読み終わったらホテルに帰る。

 さっきの学会会場は例の城とは違うところ。会場の前がビヤガーデンになっていたので、長官をつれてもっかい来る。ビールのんでるとさっきの学会で発表した日本人が通り過ぎていく。俺を発見すると「さっきは見に来てくれてどーもありがとうございました」「あ、いえいえどーも」日本的な挨拶を3秒くらいして通り過ぎていった。

 ここのビールはウマいなあ。ぜんぜん知らないメーカーだけど。いろんな種類があるので片っ端からウエイトレスに注文する。「んじゃ次はこれ」メニューを指さすと、「スプライトで割りますかファンタで割りますか」「ええーっ?」「いや、このビールはそうやって飲むもんなんですよ」「…それヤメて、前のと同じ奴にして下さい」…ドイツはビールの概念が根本的に違うらしい。

 夜になって寒くなってきたのでどっか屋根と壁のある店にいくことにする。ホテル沿いの通りに「JAZZ  LIVE!」と書いてある店が気になっていた。9時からだと。そろそろ9時だな、と思って入ってみるとライブの気配すらナシ。メシ食って一時間くらい待ったが何もやんない。そもそも楽器置いてないしステージがどこだかもわかんないんだけど。納得できないまま店を出てホテルに戻る。ホテルの部屋の窓開けてるとドラムソロの音が。ガーン! そうだった、俺はジャズメンの基本的な原則を忘れていた。「国際標準ジャズ時間は一般時間の±2時間」くそーまた今日も負けた一日だった…

 つづく

ドイツの科学力は世界一ィ!変(その3)

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ドイツの科学力は世界一ィ!デス見沢・F・デス彦変

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