ミュンスター:Rezeption またもや朝すっきりと目覚める。午前7時。目覚ましも何もかけてないのにだ。ちなみに昨日寝たのは11時半くらい。ベッドに横になってたらいつのまにか朝になってた。でもまあ仕事ないから逆に早起きできるのかもしれんな。で、今日から学会。今日はレセプションと、あと発表が少し。俺は今回は発表しない。前回の学会の時に、今回は発表すると言ってたんだが、なんか仕事が忙しいのとで学会発表やれなかった。いや、やろうと思えば出来たんだがやる気がなかったんだな。朝メシ食ってタクシーでミュンスター大学に向かう。なんかすごい。城。中世からある大学だという話。まあ日本の大学にもこういう建物はあるが、400年前から建ってる大学はないだろー。日本じゃ関ヶ原だよ関ヶ原。しかも建物ほとんどそのま使ってんだから。中はだいぶ近代化されているが。写真ではわかりにくいが、正面の上のほう時計の下に天使がラッパ吹いて踊り回っている。シンプルなドイツ建築にしては珍しい、との長官の説明。 ![]() 正面から。1階の高さが5メートルくらいある とりあえず受付に中にはいる。…ミュンスター駅に入った時も感じたが、俺はここである一つの真理を感じた。その真理とわ! ジャーン! 「世界中ドコに行っても駅と大学はカケソバのダシの匂いがする」ということだ!(だから少ない標本で全体を説明するなって>おれ) なんだろーねこれ。学食かなあ。駅にも立ち食いソバとかあったんだろーか。あっそうだ、昨日から気付いていたんだが、レストランていうか安食堂のテーブルにはよく塩コショウが置いてあるでしょう。ドイツは塩コショウの他になんかビンに入った黒い液体がある。ショーユ? まさかなあ…匂いを嗅ぐとやっぱりショーユ! 肉とかにかけて食べてみてもやっぱりショーユ! 俺の入ったレストランが特別だったのかとも思ったが、ここの学食にもあった! あっ信じてないな? ホレ証拠の写真。 ![]() ヨウ素液みたいだがこれはショーユだった。絶対ショーユだ あれだね、これはたぶん第二次大戦で同盟国となったことが大きいと見たね(超てきとう)。その時にショーユとか駅ソバとか学食ソバの文化もドイツに伝来したに決まってるね。とまあ比較人類学な事を考えてるうちに受付一瞬で終了。受付のねーちゃんに「エクスカーションはどうしますか」と英語で聞かれた。エクスカーション? なんだそれ。やべえ英語もダメだおれ。カースは「呪う」だから、呪いをかけるとか解くとかいうことか? やはりドイツだから黒魔術の発表とかもあったりするのか? 正面には天使もいるしな。なんか面白そうだ。「…やります」「では3日目の昼に病院に出発しますので、希望される方はこちらに名前を書いて下さい」 excursion n
遠足;遊覧旅行;旅行団体;(話・考えなどの)逸脱.>プログレッシブ英和辞典 この場合は「学会のプログラムの一部として団体で病院を見学すること」 …いーんだよ。俺にだって知らない事はいっぱいあんだよ。えーと、次は歓迎レセプションが3時半からか。昼メシにしよう。大学のまわりは学生街ということで食堂がいっぱいある。トルコ料理の店、とかいうのがあったので入ってみる。ヤケに流行っているのは昼休みだからか。長官と二人でビールとサラダとなんだかわからないやつを頼む。メニューはサラダ以外全部mit
Reiz(ごはん付)と書いてあるなあ。ドイツ人は割とメシを食うのか。ショーユ文化はいってるしな。それともトルコ料理だからか。とりあえずビールを飲む。俺はピルスナー、長官は黒。俺のピルスナーはふつうの味。 「うえ、甘いよ、このビール」 …あ、甘い! コーラより甘い。これは甘味を感ずるとかの「風味」じゃなくてホントの砂糖の甘さだ。なにこれ。ビンで出てきたからビールのカクテルとかじゃなくて、もともとこういうビールなのか。こりゃ飲めないわ。残す。 料理が来る。サラダいつものように大盛り。あとなんだかわからないのはハンバーグとソーセージ入りのハヤシライス。学生が好きそうなメニューだ。改めてこの店のメニュー良く見ると、具の種類が違うだけでこの店はこれしかないのでないかという疑念が出てきた。でもウマいからいいや。 腹いっぱいで大学に戻る。ティールームでダラダラしていると日本人がやってきた。今回は我々の他に日本人参加者は2人いるという。その二人は発表者。あーやっぱ俺も何か発表すりゃよかった。まあいいか、どーせ俺は8割方遊び気分で来てんだし。でも他の日本人はマジメに学会参加すんだろーな。でもヨーロッパまで来て仕事のことばっかり考えるのもアレだしなあ。アンビバレンツな思いをかかえてオープニングセレモニーのホールに行く。前の学会の時に知りあったブラジルの人とかに会う。ダンナが日本人。でも英語で喋りかけてくる。あっそーだ、この学会は精神医学・心理系なんで参加者の7割くらいが女性。そもそも主催者が女性。世界的にこれ系の学会は女性が多い。さっきの日本人も女性心理士だった。なんでだろーね。男はなんか影うすい。 セレモニー終わったら発表フケて遊びにいこうかと思ったが、おもしろそうな演題見つけたので聞くことにする。発表はいくつかの小部屋にわかれて発表が同時進行していくパターン。俺が聞いたのは「性的虐待を受けた女性に対する描画療法」。これは即実践で使えそうだ。指定された教室に入る。ぞくぞく聴講者が集まってくる。30人くらいか…むむ、ちょっとまて。集まってくるのは女性ばかりでわないか。ひょっとしてこん中で男って俺だけ? こういうのやってる男の精神科医とかいないのか? …一人男来た。けど明らかにヨメさんのつきそいって感じだなあ。なんか俺、浮いてる感じもするがまあ気にしない。内容は性的虐待の診断、治療について。まあいわゆるボーダーって奴だな。今回の学会では演題にボーダー・人格障害を扱ったものが多い。ボーダーの増加は世界的な流れなんだろーな。発表者はドイツ人。英語はわかりやすかったが…質問と回答をドイツ語で進めるなっつーの! 何言ってるのかぜんぜんわからんかったぞ。まあ発表自体はわかったからいいか。症状の訴えは日本のとおんなじだなあ。ここの医療相談室にあるのと同じようなケースばっかりだった。あ、「アダルトチルドレン」と言う言葉はいっかいも出てこなかったが。 さて今日は終わった終わった。帰るべ帰るべ。で、ミュンスター来てからずっと気になっていたんだが、こっちのバスは電車みたいに連結してて長いんだよなあ。これに乗ってみたかったのでバスで帰ることにする。バス停で待ってるとすぐにバスが来る。みんな後ろのドアから乗ってるので俺たちもマネして後ろから乗る。 ![]() 世界の車内から バスなのに座席の向きが後ろになってるとこがある 何か変だ。みんな後ろから乗ってきてるのはわかるが、降りるときも後ろだ。そして見たところ誰も乗車賃を払っている様子がないのだ! フリー交通手段なのか? しかし向かいの窓には「無賃乗車は罰金60マルク」と黒地に白抜きドクロ付きで書いたポスターが貼ってあるぞ? これは国家的な陰謀か? 終点の駅前に着く。降りるときに運転手に聞いてみると「ああ、これは料金前払いなんだよ。面倒だから今回は運賃はいいよ」後ろから乗り降りしてる人は定期券の人らしい。いちいち定期券の確認はしないんだと。それでも無賃乗車やる人は少ないらしい。なんと真面目な国民か。 いったんホテルに帰る。途中キヨスクでミネラルウオーターを買っていく。なんかドイツのミネラルウオーターはみんなペリエみたいに炭酸はいってる。ビールも炭酸だし。あー炭酸のはいってない飲み物飲みてえ! Wenig K喇lens隔re(微炭酸)と書かれた水を買うが(このドイツ語マック以外だと表示されないかもしれない)、それでもゼンゼン炭酸きっつえ! ジュースは甘いし。レストラン行けばなんかあるだろ。きのうのウイーンの森に行く。鳥照焼きと昨日気になってたチキンラーメン、俺はアイスティー、長官はビール。 「まさかアイスティーにまで炭酸入ってるってことはねーよな」 ひょっとした。運ばれてきたアイスティーを飲んだ瞬間シュワーと広がる爽快感。しかもダラ甘い! その上1リットルくらいありやがる。こんなもんアイスティーじゃねー! 「…俺が炭酸に憑かれてるってことは、そっちのビールも」 長官のビールもさっきのに輪をかけて甘い。カリントウの味がする。ホントにこれビールなのか? ビンにはビールって書いてるよなあ。鳥の照焼きはまあウマかったけど、やっぱりこれも甘い。甘ビールと偽アイスティーは残し! チキンラーメンは…ホラ、クノールのスープに「ヌードル入り」って奴があるでしょう。アレ。ブチブチにちぎれたソーメンみたいのがちびっと底に沈んでるだけで、これは完全に「スープ」です。でもまあうまい。 さーてまた眠くなったんでホテル帰って寝るべし。 今日の結論: ドイツでは炭酸と甘いビールに注意せよ |